復興の希望と鎮魂の象徴となる桜を植えることと同時に加賀美様が成し遂げたかったのが南三陸町に雇用を生み出すための手段としてファッションを使うこと。
そのためにどうしても南三陸町でファッションの象徴ともいえるバッグを生産したい想いがありました。しかし、南三陸町は水産業が盛んな町でバッグを作れる工場はなかなか見つかりませんでした。
そんな中、アストロテックという会社が手を挙げてくださった。アストロテック様は当時バッグ作りの経験など一切無く、電子部品しか作ったことが無かったにもかかわらず。
そこで大変尽力してくださったのが東京のバッグ製造卸を行う株式会社ヤマニ様。
技術者の方を派遣し、技術指導をしてくださっただけにとどまらず、倒産したバッグ工場の設備を買い取ったヤマニ様が、まるごとアストロテック様に差し上げると申し出てくださった。
ただ、アストロテック様はこれを丁重にお断りしました。
「一時的に震災の被害から逃れるのではなく、バッグメーカーとして独り立ちしたいのです。なので、設備は購入をさせてください」と。
アストロテック様とヤマニ様の情熱によってLOOMバッグは誕生しました。
LOOMバッグのデザインは3.11の風景の色からなります。青(海と空)、白(雪)、ピンク(桜)、金と銀(星)、黒(津波)。LOOMバッグは毎年生産をしていますが、初回のものは上皇后美智子様が南三陸に行幸される際にもご使用いただきました。
こうしたLOOMバッグにインスピレーションを受けて、ORGABITSではコットンテープを使用した生成のイントレチャートサコッシュの生産に至りました。もちろん今回のORGABITSイントレチャートサコッシュも、ヤマニ様、アストロテック様によって生産していただいています。